PC押出し工法の特徴

特徴1

桁下条件によらず,架設することが可能です。
そのため,次のような場所でも架設することができます。

  • 深い谷や河川のように支保工の設置が困難な場所
  • 道路・鉄道上のように交通規制が必要な場所
  • 桁下空間に余裕のない場所

特徴1

主桁製作ヤードで集中した施工管理、品質管理が可能です。
そのため、次のような施工管理・品質管理上のメリットがあります。

  • 同一作業の繰り返しとなるため、作業効率が向上します。
  • 天候に関係なく作業を進めることができます。また、寒冷地での冬期施工も可能となります。
  • 設備の転用を図ることができます。

■PC押出し3D映像

反力分散方式/反力集中方式

リンク先 : 株式会社ピーエス三菱ホームページ/3D作品集/土木作品集/橋梁上部工

    

施工手順

手延べ桁を組み立てた後、桁製作台上で第1ブロックを製作し、手延べ桁と主桁をPC鋼棒で連結します。

施行手順1

第1ブロックを前方に押出した後、空いた製作台の上で次のブロックを製作して押出します。施工時の応力に対しては、あらかじめプレストレスを与えておきます。

施行手順2

押出し作業が終了したら手延べ桁を取り外し、支承を据え付け、最終プレストレスを与えて橋体を完成させます。

施行手順3

押出し方式

押出し方式には、2つの方式があります。

反力分散方式/反力集中方式

反力分散方式

鉛直ジャッキと水平ジャッキを組み合わせた押出し装置を、橋台や橋脚などの複数個所に設置します。
押出し装置は、集中制御により同時に作動させ、押出す力を分散して主桁に作用させます。

反力分散方式反力分散方式

反力集中方式

ジャッキを利用した押出し装置を、一般的に橋台などの1箇所に設置し、その他の支点には滑り摩擦を少なくする架設支承を設置します。押出し装置と主桁との間には引張鋼材(PC鋼材)を配置し、押出す力を主桁に作用させます。

反力集中方式反力集中方式

適用支間

PC押出し工法の適用支間長は、経済性を考慮した施工実績から道路橋の場合30~60m、鉄道橋の場合25~60m 程度で、多径間連続橋の架設に適した工法です。

適用支間表

桁高支間比

PC押出し工法の橋梁実績から、桁高H と支間L の関係は次のとおりです。
道路橋:H/L = 1/15 ~ 1/18 、鉄道橋:H/L = 1/12 ~ 1/15

最大支間長と桁高の関係グラフ最大支間長と桁高の関係グラフ
桁高~支間長の実績桁高~支間長の実績

サイクル工程

標準的なサイクル工程は図のとおりです。

サイクル工程